はじめに

はじめに

相続税は、すべての人にかかるわけではありません。しかし「かからないと思っていたら課税対象だった」「特例を使えばゼロだから申告不要と思っていた」という誤解によるトラブルも多くあります。

この記事では、相続税の課税対象になるかを確認するためのチェックポイント・みなし相続財産の見落とし・申告が必要なのに不要と誤解するケースまで詳しく解説します。

なお相続税の申告は税理士が行う業務です(税理士法第52条)。

まず基礎控除を確認

STEP 1まず基礎控除を確認
📋 基礎控除の計算式(相続税法第15条)

3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数

例:法定相続人が配偶者+子2人の場合(3人)→ 3,000万円+600万円×3=4,800万円
財産の総額がこの額以下であれば、原則として申告不要

課税対象になる財産のチェックリスト

STEP 2課税対象になる財産のチェックリスト

次の財産をすべて合算して基礎控除額を超えるかを確認します。

📋 本来の相続財産
不動産(土地・建物)
預貯金・現金
有価証券(上場株式・投資信託・社債等)
自動車・貴金属・美術品等の動産
同族会社の株式(非上場株式)
⚠ みなし相続財産(見落とし注意!)

本来の相続財産ではありませんが、相続税の課税対象に含まれます(相続税法第3条)。

□ 死亡保険金
受取人固有の財産だが相続税対象。非課税枠:500万円×法定相続人数
□ iDeCo・企業型DC(確定拠出年金)の死亡一時金
死亡退職金として同じ非課税枠を適用(生命保険と合算)
□ 死亡退職金
勤務先から支払われる退職金。非課税枠:500万円×法定相続人数
📋 差し引けるもの(債務控除・葬式費用)
借入金・未払い税金等の債務
葬式費用(社会通念上相当な金額)

判断が特に難しいケース

STEP 3判断が特に難しいケース
不動産の評価 路線価・倍率方式・補正率(奥行・不整形地等)により大きく変わる
農地・山林の評価 区分(純農地・市街地農地等)により評価方法が異なる
非上場株式の評価 同族会社の株式は評価が複雑で専門知識が必要
生前贈与の加算 相続開始前7年以内の贈与は相続財産に加算(相続税法第19条)

要注意:税額ゼロでも申告が必要なケース

STEP 4要注意:税額ゼロでも申告が必要なケース
⚠「特例でゼロだから申告不要」は誤解

次の特例は、申告書を提出することが適用の条件です。税額がゼロになる場合でも申告が必要です。

配偶者の税額軽減(1億6,000万円または法定相続分まで非課税・相続税法第19条の2)
小規模宅地等の特例(居住用宅地の最大80%評価減・租税特別措置法第69条の4)

これらの特例を使えば税額ゼロになっても、申告書を提出しなければ特例が適用されず、後から税額が発生するリスクがあります。

当事務所でできること・専門家の役割分担

当事務所でできること・専門家の役割分担
🏛 行政書士(当事務所)でできること

相続税の申告・税額計算は税理士が行う業務です(税理士法第52条)。

当事務所では財産目録の整理・遺産分割協議書の作成・相続手続き全体のサポートを行い、相続税申告については提携税理士をご紹介します。

「課税対象になるか分からない」という方も、まずはお気軽にご相談ください。

まとめ

まとめ
基礎
控除
3,000万円+600万円×法定相続人数
相続税法第15条|この額以下なら原則申告不要
見落
とし
みなし相続財産(死亡保険金・iDeCo・退職金)も課税対象
相続税法第3条|非課税枠:500万円×法定相続人数(保険・退職金各々)

⚠ 申告漏れの原因になりやすい

申告
注意
特例で税額ゼロでも申告が必要なケースがある
配偶者控除・小規模宅地特例は申告書提出が要件

📋 税理士へ必ず相談を

【免責事項】
本記事は一般的な情報提供を目的としており、法的助言を提供するものではありません。相続税の申告は税理士が行う業務です(税理士法第52条)。個別の判断は必ず税理士にご相談ください。

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