はじめに

はじめに

相続税は必ず発生するわけではなく、条件によっては0円になるケースがあります。ただし「0円だから申告不要」という誤解によるトラブルも多くあります。

この記事では、相続税が0円になる代表的な4つのケース・各特例の詳細・0円でも申告が必要なケースを詳しく解説します。なお相続税の申告は税理士が行う業務です(税理士法第52条)。

ケース① 財産が基礎控除以内に収まる

ケース①財産が基礎控除以内に収まる
📋 基礎控除(相続税法第15条)

3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数

相続人3人なら4,800万円以下で原則申告不要。みなし相続財産(死亡保険金等)も合算して判断。

ケース② 配偶者の税額軽減

ケース②配偶者の税額軽減(相続税法第19条の2)

配偶者が相続した財産については、次のいずれか多い金額まで相続税が非課税となります。

法定相続分(配偶者の法定相続分×遺産総額)
1億6,000万円

例:遺産総額2億円・法定相続分1/2の場合→法定相続分1億円<1億6,000万円なので1億6,000万円まで非課税。配偶者が1億6,000万円以下しか相続しなければ税額0円。

⚠ 適用には申告書の提出が必要

税額が0円になっても、この特例を使う場合は必ず相続税の申告書を提出することが適用要件です。申告せずに特例を受けることはできません。

ケース③ 小規模宅地等の特例

ケース③小規模宅地等の特例(租税特別措置法第69条の4)
📋 特例の内容
被相続人の居住用宅地を一定の相続人が相続した場合:330㎡まで評価額を最大80%減額
事業用宅地:400㎡まで最大80%減額
貸付事業用宅地:200㎡まで最大50%減額

例:評価額5,000万円の居住用宅地(330㎡以内)→80%減額で評価額1,000万円に。これにより課税対象が基礎控除以下になるケースも多い。

⚠ 適用要件・申告が必要

適用には「取得者の要件」(配偶者・同居親族・一定の別居親族等)があります。また税額が0円になっても申告書の提出が適用要件です。要件の確認は必ず税理士に相談してください。

ケース④ 非課税財産・非課税枠の活用

ケース④非課税財産・非課税枠(相続税法第12条)
墓地・墓石・仏壇・仏具等 相続税の課税対象外(第12条第1項第2号)
死亡保険金の非課税枠 500万円×法定相続人数まで非課税
死亡退職金の非課税枠 500万円×法定相続人数まで非課税(保険金とは別枠)

要注意:0円でも申告が必要なケース

要注意:0円でも申告が必要なケース
⚠「特例を使えば0円だから申告不要」は誤り

次の特例は申告書を提出することが適用の要件です。税額が0円になる場合でも申告が必要です。申告しなければ特例が適用されず、後から税額が発生するリスクがあります。

配偶者の税額軽減(相続税法第19条の2)
小規模宅地等の特例(租税特別措置法第69条の4)

当事務所でできること

当事務所でできること
🏛 行政書士(当事務所)でできること

財産目録の整理・遺産分割協議書の作成・相続手続き全体のサポートを行政書士が担当します。相続税の申告・特例の適用は提携税理士をご紹介します。

「特例が使えるか分からない」「申告が必要か迷っている」という方も、まずはお気軽にご相談ください。

まとめ

まとめ
配偶者
控除
法定相続分または1億6,000万円まで非課税
相続税法第19条の2|多くのケースで配偶者の税額が0円に
小規模
宅地
居住用宅地330㎡まで最大80%評価減
租税特別措置法第69条の4|取得者の要件あり
要注意
特例で0円でも申告書の提出が必要
申告しなければ特例が適用されず後から税額が発生するリスク

⚠ 税理士へ必ず相談を

【免責事項】
本記事は一般的な情報提供を目的としており、法的助言を提供するものではありません。相続税の申告は税理士が行う業務です(税理士法第52条)。個別の判断は必ず税理士にご相談ください。

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