はじめに

はじめに

当事務所には「配偶者が認知症で、自分が先に亡くなったらどうなるのか」という不安を抱えてご相談に来られる方が多くいます。

ご本人だけでなく、心配したご子息様が親の代わりに来られるケースも少なくありません。

「親がなかなか遺言書を書こうとしない」「後回しにしているうちに耳も遠くなってしまった」という声もよく聞きます。遺言書は判断能力がある間にしか準備できません。

気づいたときが、最後のチャンスかもしれません。

この記事では、実家の相続に備えて親が元気なうちに話し合っておくべき6つのテーマを具体的に解説します。

📋 この記事でわかること
話し合いを先送りにするとどうなるか
親が元気なうちに確認すべき6つのテーマ
話し合いの切り出し方のヒント

話し合いを先送りにするとどうなるか

話し合いを先送りにするとどうなるか

「まだ元気だから大丈夫」と思っているうちに、準備が間に合わないケースがあります。

判断能力が低下すると遺言書の作成が難しくなる
判断能力が低下した状態で作成した遺言書は、無効を争われるリスクがあります(民法第963条)。「書いてもらおうと思っていたが間に合わなかった」という相談は少なくありません。
親名義の財産の手続きが難しくなる
認知症が進むと、金融機関が親名義の預貯金の取引に応じなくなるケースがあります。介護費用の支払いや実家の売却に支障が出ることもあるため、早めの準備が重要です。
相続発生後に兄弟で揉める
親の意思が残されていないと、「実家をどうするか」「介護した分は考慮されるべきでは」などをめぐって兄弟間で対立が起きます。

親が元気なうちに話し合うべき6つのこと

親が元気なうちに話し合うべき6つのこと

実家をどうするか

実家の不動産は相続でもっとも揉めやすい財産です。事前に「誰が住むか・売るか・貸すか」という方針を確認しておきましょう。

選択肢
確認すべきポイント
誰かが住む
誰が相続するか・他の兄弟への代償金はどうするか
売却する
売却のタイミング・売却益の分け方
貸す
誰が管理するか・賃料の分配はどうするか
⚠ 相続登記の義務化(2024年4月〜)
相続で取得した不動産は、相続を知った日から3年以内に登記申請が義務化されました。放置すると10万円以下の過料の対象になります。

財産の全体像を把握する

「どんな財産があるか」を子どもが把握していないと、相続発生後の調査に膨大な手間がかかります。以下を確認しておきましょう。

預貯金・口座
不動産
株式・有価証券
生命保険
借金・ローン
ネット口座・デジタル資産
💡 財産目録を一緒に作りましょう
親と一緒に財産の一覧を作成しておくと、相続発生後の手続きがスムーズになります。遺言書を作る際の土台にもなります。

誰が何をもらうか、親の気持ちを聞く

「誰に何を残したいか」という親の意思を事前に聞いておくことで、相続発生後の話し合いがスムーズになります。特に以下の点は早めに確認しておきましょう。

実家を誰に継いでほしいか
介護をしてくれた子への配慮はあるか
過去に援助した子への考え方
⚠ 聞いておくだけでは不十分です
口頭での確認は記録が残りません。親の意思を法的効力のある形で残すためには遺言書が必要です。

遺言書を作ってもらう

③で確認した親の意思を法的効力のある形で残すのが遺言書です。口頭での確認だけでは、相続発生後に「そんな話は聞いていない」と言われれば終わりです。

特に公正証書遺言は無効になるリスクがほぼなく、相続発生後の手続きもスムーズです。「書いてもらうのが難しい」という場合の切り出し方については以下の記事で解説しています。

💡 行政書士がサポートできます
遺言書の内容整理・必要書類の収集・公証役場との調整まで、行政書士が一括でサポートできます。「親に頼みづらい」という場合も、一緒に相談に来ていただくことができます。

お墓・葬儀をどうするか

親が亡くなった直後は、葬儀の手配と並行して相続手続きを進めなければなりません。その状況で「どんな葬儀にするか」「お墓はどこにするか」を初めて話し合うのは大きな負担です。

葬儀の規模・形式(家族葬・一般葬など)の希望
既存のお墓があるか・どこに入りたいか
散骨・樹木葬などの希望があるか
お墓の管理を誰が引き継ぐか(祭祀承継者)
💡 エンディングノートの活用
葬儀・お墓の希望はエンディングノートに書いてもらうのも有効です。遺言書と異なり法的効力はありませんが、家族への意思表示として役立ちます。祭祀承継者(お墓や仏壇を引き継ぐ人)の指定は遺言書に書くことも可能です。

親の介護をどうするか

介護の問題を放置しておくと、実際に介護が必要になった段階で兄弟間の対立が起きやすくなります。特に「誰が担うか」と「費用を誰が出すか」は早めに話し合っておくべき重要なテーマです。

介護が必要になったら在宅か施設か、親の希望は?
主に誰が介護を担うか(同居・近居の兄弟など)
介護費用は親の財産から出すか、兄弟で分担するか
⚠ 介護の貢献は相続に反映されにくい
介護をした子どもが法定相続分と同じ取り分しかもらえないと不満が生まれます。親が「介護してくれた子に多く残したい」という意思があれば、遺言書に明記しておくことが最も確実な対策です。

話し合いの切り出し方のヒント

話し合いの切り出し方のヒント

「こう言えばうまくいく」という正解はありません。何度話しかけても親がなかなか動いてくれないケースは多く、耳が遠くなってから慌てて相談に来られる方もいます。それでも、不安に思ったその気持ちを今日の一歩につなげていただければと思います。

以下のような場面を使うと、比較的自然に話を始めやすくなります。

場面
身近な人の相続が起きたとき
「○○さんのところ手続きが大変だったみたいだよ。うちも何か決めておいた方がいいかな」
場面
親が自分から終活・老後の話をしたとき
「それなら一緒にエンディングノートを作ってみようか。財産のことも整理しておくと安心だよ」
場面
1対1でゆっくり話せる場面
「お父さんの気持ちをちゃんと残しておきたいと思って。実家のこととか、将来のことを聞かせてほしい」
うまく切り出せなかった場合は
「将来が不安で、気になって相談に来た」という気持ちを専門家に伝えるだけで構いません。お子さんだけで先にご相談いただくことも可能です。一緒に親御さんへの伝え方を考えます。

当事務所でできること

当事務所でできること

こんな状況でお困りではありませんか?

親に相続の話を切り出したいが、何から始めればいいかわからない
親の財産を整理して遺言書も作りたいが、手続きの仕方がわからない
介護や実家のことで兄弟間の意見がまとまらない

「まず何を整理すればいいか」という段階からご相談いただけます。財産目録の作成・遺言書のサポートまで、行政書士が対応します。

🏛 行政書士(当事務所)
遺言書の作成サポート
財産目録の作成
戸籍収集・相続人調査
公証役場との調整・証人立会い
⚖ 司法書士(ご紹介)
不動産の相続登記
(2024年4月より義務化・3年以内)
📊 税理士(ご紹介)
相続税の試算・申告手続き

三重県鈴鹿市の行政書士事務所

遺言書の作成についてお気軽にご相談ください

初回相談無料・オンライン対応可

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お電話・メール・LINEにて受付中

まとめ

まとめ

親が元気なうちに話し合うべき6つのことをまとめます。

実家をどうするか 住む・売る・貸すの方針を確認
財産の全体像を把握する 財産目録を一緒に作る
誰が何をもらうか親の気持ちを聞く 口頭確認だけでは不十分
遺言書を作ってもらう 公正証書遺言が最も確実
お墓・葬儀をどうするか 祭祀承継者の確認も忘れずに
親の介護をどうするか 担い手と費用負担を事前に共有

遺言書が完成したとき、「心配事が一つ解消された」と安堵される方が多いです。不安なまま先送りにするより、まず一歩踏み出してみてください。

【免責事項】本記事は一般的な情報提供を目的としており、法的助言を提供するものではありません。個別の事情により手続きや結果が異なる場合がありますので、具体的なご相談は専門家(行政書士・司法書士・税理士等)にお問い合わせください。

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