はじめに
「パスポートって返さないといけないの?」
「免許証はどこに持っていけばいい?」
「マイナンバーカードは返却が必要?」
家族が亡くなった後、身分証類の扱いに困る方は多くいらっしゃいます。葬儀・役所の手続きに追われる中で、つい後回しになりがちです。
この記事では、パスポート・運転免許証・マイナンバーカードの3つについて、返納の要否・手続き先・注意点をまとめて解説します。
📋 この記事でわかること
・パスポート・免許証・マイナンバーカードの返納義務の有無
・それぞれの返納手続きの流れと必要書類
・マイナンバーカードは手元に残しておくべき理由
・海外で亡くなった場合の特殊な手続き
・三重県での手続き窓口
1. まず3種類を比較する
パスポート・運転免許証・マイナンバーカードは、それぞれ管轄も対応も異なります。まず全体像を確認しましょう。
📗 パスポート
死後の状態死亡と同時に失効
返納義務なし
推奨対応返納推奨
手続き先旅券センター・市区町村
🚗 運転免許証
死後の状態有効期限まで自動失効しない(ただし死亡者本人は使用不可)
返納義務なし(罰則なし)
推奨対応返納推奨
手続き先警察署・運転免許センター
🪪 マイナンバーカード
死後の状態死亡届提出後に自動失効
返納義務なし(法律上)
推奨対応手続き完了まで手元保管→その後処分
手続き先市区町村窓口(任意)
2. パスポートの返納手続き
亡くなった時点でパスポートは法律上、無効になります。返納義務はありませんが、無効になった後も身分証明書として悪用されるリスクがあるため、返納が推奨されています。
手続きの流れ
①パスポートの保管場所を確認する(見つからない場合は紛失として申し出可)
②必要書類を準備する
③旅券センターまたは市区町村窓口へ持参・返納
④手続き完了(形見として手元に残したい方は、穴をあけた状態で持ち帰ることもできます)
必要書類
・パスポート本体
・死亡診断書のコピー等
・届出書(窓口で取得可)
三重県の手続き先
・三重県旅券センター(津市羽所町700 アスト津3階)☎059-222-5980
平日受付/年末年始除く日曜は受取のみ可
📍 各地の旅券コーナーを見る(タップして開く)
・桑名:桑名市中央町5丁目71 三重県桑名庁舎1階 ☎0594-24-0010
・四日市:四日市市諏訪栄町7-34 近鉄百貨店四日市店6階 ☎059-354-6499
・鈴鹿:鈴鹿市算所2丁目5番1号 鈴鹿ハンター1階 ☎059-379-5114
・松阪:松阪市高町138 三重県松阪庁舎2階 ☎0598-50-0633
・伊勢:伊勢市勢田町628-2 三重県伊勢庁舎1階 ☎0596-22-7775
・熊野:熊野市井戸町371 三重県熊野庁舎2階 ☎0597-89-6169
※名張市・志摩市は各市役所のみ対応
✈ 海外で亡くなった場合
海外で亡くなった場合は、国内とは異なる手続きが必要です。
パスポート返納
在外公館(日本大使館・領事館)でパスポートの返納手続きを行う
死亡届
在外公館への死亡届の提出も必要です(海外で亡くなった場合は3か月以内)
その他
遺体の国内への移送手続きや現地の証明書取得が必要になる場合もある
⚠ 海外死亡の場合は早めに在外公館へ
海外での手続きは複雑です。外務省(代表:03-3580-3311)または最寄りの在外公館(日本大使館・領事館)に早めに相談してください。
3. 運転免許証の返納手続き
運転免許証は各都道府県警察が明確に「返納義務はない」と案内しています。ただし返納しないと更新のお知らせや高齢者講習の通知が届き続けるため、早めに手続きするのが現実的です。
返納しない場合でも罰則はありません。手続きが任意であることは各都道府県警察も案内しています。ただし更新通知の停止や悪用防止を考えると、手続きするのが安心です。
手続きの流れ
①免許証の保管場所を確認する
②最寄りの警察署または運転免許センターへ持参
③窓口で「運転免許証返納届」に必要事項を記入・提出
④手続き完了(形見として手元に残したい方は、穴をあけた状態で持ち帰ることもできます)
必要書類
・免許証本体
・死亡診断書のコピーまたは死亡が記録された住民票
・届出人の本人確認書類
三重県の手続き先
三重県運転免許センター
津市垂水2566番地
☎ 059-229-1212
平日 8:30〜16:00(土日祝・年末年始除く)
近鉄「南が丘駅」徒歩約10分・無料駐車場約350台
最寄りの警察署(交通課)でも可
桑名・四日市・鈴鹿・津・松阪・伊賀・伊勢など
各地の警察署窓口 平日 9:00〜16:00(事前確認推奨)
⚠ マイナ免許証(マイナンバーカードと一体化)の場合
マイナ免許証として登録している方は、運転免許証とマイナンバーカードの両方を持参する必要があります。事前に警察署へ確認してください。
4. マイナンバーカードの扱い
マイナンバーカードは他の2つと扱いが異なります。返納は不要で、手元に置いておく方が実務上スムーズです。
死亡届を提出すると自動的に失効します
市区町村に死亡届が受理されると、マイナンバーカードは自動的に使えなくなります。健康保険証としての利用も停止されます。
返納手続きを別途行う必要はありません。法律上も返納する義務はないとされています。
⚠ すぐに捨てないでください
マイナンバー(12桁の番号)は、死亡後の手続きで必要になる場面があります。
・相続税の申告(準確定申告を含む)
・生命保険金の請求(故人のマイナンバー記載を求められる場合あり)
・遺族年金・各種給付の申請
相続手続きがすべて完了するまで、カード裏面の番号が確認できる状態で手元に保管しておくことをおすすめします。不要になったらカードのIC部分にはさみを入れて処分、または市区町村窓口へ返納できます。
📄 身分証の返納が終わったら
亡くなった後の手続きはこれだけではありません。相続手続き全体の流れはこちらの記事でまとめています。
2026.07.11
STEP1
遺言書
STEP2
相続人
STEP3
財産調査
STEP4
遺産分割
STEP5
名義変更
STEP6
税金申告
...
書類を整理していたらパスポートが出てきて、写真を見たら手が止まってしまった
——相続のご相談の中で、そんな話をしてくださる方がいます。
パスポートには、まだ元気だった頃の顔が残っています。
手続きをしながら、亡くなったことを改めて実感する。
そういう方が少なくありません。
手続きの話は、いつでもできます。
今は、無理しなくていいです。
落ち着いてから、気が向いたときに声をかけてください。
行政書士髙橋 大輔
当事務所でできること
身分証の返納が一段落したとき、次に待っているのが相続手続きです。銀行口座の解約・不動産の名義変更・遺産分割と、やることは続きます。
行政書士は弁護士や司法書士のように「揉めたら」「裁判になったら」という専門家ではありません。「普通の相続を、きちんと整理したい」という方の手続きをサポートするのが私たちの仕事です。「何から手をつければいいかわからない」という段階から、一緒に進んでいきます。
・相続人が複数いて、遺産の分け方でもめそうで不安
・銀行口座の解約・不動産の名義変更など、何から手をつければいいかわからない
・相続手続きの全体像がつかめず、何か見落としていないか不安
🏛 行政書士(当事務所)
遺産分割協議書の作成
相続関係説明図の作成
各種相続書類の収集・整理
遺言書作成のサポート
⚖ 司法書士(ご紹介)
不動産の相続登記
(2024年4月より義務化)
📊 税理士(ご紹介)
相続税の申告・納税手続き
亡くなった方の確定申告
まとめ
パスポート
死亡と同時に効力を失う。返納義務はないが悪用防止のため旅券センターへ返納推奨
運転免許証
返納義務なし・罰則なし。ただし更新通知が来続けるため警察署への返納が現実的
マイナ
ンバー
カード
死亡届提出で自動的に使えなくなる。返納不要。相続手続き完了まで手元保管→その後処分or返納
海外
死亡
在外公館(日本大使館・領事館)でパスポート返納+死亡届提出。早めに相談を
【免責事項】本記事は一般的な情報提供を目的としており、法的助言を提供するものではありません。個別の事情により手続きや結果が異なる場合がありますので、具体的なご相談は専門家または各窓口にお問い合わせください。記載内容は2026年6月時点の情報に基づきます。