はじめに

はじめに

三重県は山林・森林が多く、相続財産に山林が含まれるケースが珍しくありません。しかし「どこにあるか分からない」「どうすればいいか分からない」という方が多いのが現状です。

この記事では、山林相続で最初にやるべき手続き(市町村長への届出)を中心に、所有者責任・管理・処分の選択肢まで解説します。

市町村長への届出(90日以内・必須)

STEP 1市町村長への届出(90日以内・必須)
📋 森林法第10条の7の2とは
森林法第10条の7の2は、相続等によって森林の土地を取得した場合に市町村長への届出を義務づけた条文です。森林の所有者情報を市町村が把握し、管理不全の森林が増えることを防ぐことが目的です。
相続登記とは別の手続きで、届出は義務です。農地の農業委員会届出(10か月)より期限が短い点に注意が必要です。
⚠ 土地の所有者となった日から90日以内
相続登記(不動産登記法第76条の2・3年以内)とは全く別の手続きです。期限を過ぎると10万円以下の罰金が科される場合があります。
対象は地域森林計画の対象となっている民有林です。自分の山林が対象か不明な場合は市町村の林務担当窓口に確認してください。
📋 届出の手順(3ステップ)
1
届出書を入手する
山林が所在する市町村の林務担当窓口またはウェブサイトで書式を入手。林野庁のウェブサイトでも様式を確認可能。
2
必要書類を準備する
①届出書(新所有者・前所有者の情報・土地の所在等) ②土地の位置を示す地図 ③登記事項証明書など権利取得を確認できる書類
3
市町村長(林務担当窓口)に提出する
提出方法や添付書類は市町村によって異なる場合があるため、事前に窓口に確認することをおすすめします。
⚠ 遺産分割が長引く場合は相続人の連名で届出を
誰が山林を相続するか決まっていなくても届出期限は待ってくれません。遺産分割協議が長引く場合は相続人全員の連名(法定相続分による)で届出を行い、協議成立後に改めて届出し直す方法があります。
📋 三重県内 主要市の林務担当窓口
※山林が所在する市町村の林務担当窓口に届出してください。変更の可能性があるため、事前に各市のウェブサイトでご確認ください。
桑名市
農林水産課
いなべ市
農林商工部 農林整備課
四日市市
商工農水部 農水振興課
鈴鹿市
産業振興部 農林水産課
亀山市
産業環境部 農林振興課
津市
林業振興室
名張市
産業部 農林資源室
伊賀市
産業農林部 農業振興課
松阪市
産業文化部 林業振興課
多気町
農林課
明和町
産業振興課
大台町
森林課
伊勢市
農林水産課
度会町
産業振興課
南伊勢町
水産農林課
紀北町
農林水産課
尾鷲市
水産農林事業推進課
熊野市
農林水産課
御浜町
農林水産課
上記以外の市町は各市町村役場の農林・林務担当窓口にお問い合わせください。

放置することで生じる所有者責任

STEP 2放置することで生じる所有者責任
⚠ 倒木・土砂崩れで賠償責任が生じる可能性
老朽化・管理不良の樹木が倒れて通行人・隣地・道路等に損害を与えた場合、故意・過失がなくても所有者が賠償責任を負う可能性があります。
民法第717条(工作物責任)
⚠ 越境した竹木の管理義務
竹木の枝・根が隣地に越境している場合、所有者は適切に管理する義務を負います。
民法第233条(2023年改正)

境界確認の重要性

STEP 3境界確認の重要性

山林は境界が不明確なケースが非常に多く、相続を機に早めに確認することが重要です。売却・国庫帰属申請の際にも問題になります。

1
地積測量図を法務局で取得して現況と照合する
2
隣地所有者との境界立会いを行う
3
不明確な場合は土地家屋調査士に境界確定測量を依頼する

活用・処分の選択肢

STEP 4活用・処分の選択肢
売却 一般の不動産会社より山林専門の業者・林業業者への相談が有効
森林経営管理制度の活用(2019年4月施行) 市区町村が仲介して民間林業経営者や市区町村に経営管理を委託できる制度。三重県内各市町村窓口に相談可
林業公社・森林組合への管理委託 管理費用はかかるが倒木等のリスクを軽減できる
相続土地国庫帰属制度(2023年4月27日施行) 一定要件を満たす山林は国への帰属が可能。負担金は面積に応じて算定(1ha未満で26.4万円程度)。申請先:法務局

当事務所でできること

当事務所でできること

こんな状況になっていませんか?

山林を相続したが、何から手をつければいいかわからない
相続人が複数いて山林をどうするか決まらず、手続きが止まっている
戸籍収集から遺産分割協議書の作成まで一括でサポートしてほしい

相続手続き全体の整理・遺産分割協議書の作成は行政書士がサポートします。境界確認は土地家屋調査士、登記は司法書士へご紹介します。

🏛 行政書士(当事務所)
戸籍収集代行
遺産分割協議書の作成
相続手続き全体のサポート
⚖ 司法書士(ご紹介)
相続登記(所有権移転)
(2024年4月より義務化)
📊 税理士(ご紹介)
山林の相続税評価
相続税の申告

三重県鈴鹿市の行政書士事務所

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まとめ

まとめ
90日
以内
市町村長への届出(森林法第10条の7の2)
相続登記(3年以内)とは別。農地の届出(10か月)より期限が短い
責任
リスク
倒木・越境竹木・土砂崩れで所有者責任が発生
民法第717条・第233条|放置は法的リスクを高める
手放す
選択肢
相続土地国庫帰属制度(2023年施行)
一定要件の山林は国への帰属可|1ha未満で26.4万円程度
【免責事項】本記事は一般的な情報提供を目的としており、法的助言を提供するものではありません。個別の事情により手続きや結果が異なる場合がありますので、具体的なご相談は専門家にお問い合わせください。

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