はじめに

はじめに

相続した実家を売却する場合、譲渡所得税がかかることがあります。知らずに進めると、思ったより税負担が大きくなることがあります。

この記事では、売却時の主な税金・計算方法・特例の概要を解説します。なお、税額の計算・確定申告・特例の適用はすべて税理士が行う業務です(税理士法第52条)。必ず税理士にご相談ください。

かかる税金と税率

STEP 1かかる税金と税率

不動産を売却して利益が出た場合、譲渡所得税(所得税+住民税)が課税されます。税率は保有期間によって大きく異なります。

📋 譲渡所得の計算式

譲渡所得 = 売却価格 − (取得費 + 譲渡費用)

譲渡費用:仲介手数料・測量費・解体費用等

短期譲渡所得(保有5年以下)
税率:39%
所得税30%+住民税9%
長期譲渡所得(保有5年超)
税率:20%
所得税15%+住民税5%
📋 相続不動産は長期になりやすい

相続した不動産は被相続人(亡くなった方)の取得日を引き継ぐため、長年前に取得した不動産であれば保有期間が長くなり、税率20%の長期譲渡所得が適用されやすくなります。

取得費が不明な場合の対処法

STEP 2取得費が不明な場合の対処法

相続不動産の取得費(購入時の価格)が不明な場合は、概算取得費として売却価格の5%が取得費として認められます(租税特別措置法第31条の4)。

⚠ 実際の取得費が5%より高い場合は実額を使う方が有利

古い売買契約書・領収書・固定資産台帳等が残っていれば、実額で計算することで税負担を減らせます。相続前の書類を探しておくことが重要です。

知っておきたい主な特例・控除

STEP 3知っておきたい主な特例・控除
📋 ① 3,000万円特別控除(租税特別措置法第35条の3)
被相続人の居住用財産(空き家含む)を売却した場合、譲渡所得から3,000万円を控除できる
期限:相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日まで
条件:耐震基準適合または建物取壊し後の土地売却
📋 ② 取得費加算の特例(租税特別措置法第39条)
相続税として支払った金額の一部を取得費に加算できる
相続税を納税した場合にのみ適用可能
期限:相続税の申告期限の翌日から3年以内の売却が条件
⚠ 特例には期限と要件があります

いずれの特例も要件が細かく、申告が必要です。「期限が来てから慌てて動く」ことがないよう、売却を検討したら早めに税理士にご相談ください

当事務所でできること・専門家の役割分担

当事務所でできること・専門家の役割分担
🏛 行政書士(当事務所)でできること

税額計算・確定申告・特例の適用は税理士の業務です。

当事務所では相続手続き全体の整理・遺産分割協議書の作成・必要書類の準備をサポートします。

売却・税務・登記に関して提携の不動産会社・税理士・司法書士をご紹介することも可能です。

まとめ

まとめ
税率
確認
保有5年超:20% / 5年以下:39%
相続不動産は被相続人の取得日を引き継ぐ→長期になりやすい
特例
期限
3,000万円控除:相続開始から約3年が目安
取得費加算:相続税申告期限翌日から3年以内の売却が条件

📋 早めに税理士へ相談を

取得費
不明
概算取得費(売却価格の5%)が適用される
租税特別措置法第31条の4|古い書類があれば実額の方が有利
【免責事項】
本記事は一般的な情報提供を目的としており、法的助言を提供するものではありません。税額や特例の適用要件は個別の状況により異なります。具体的なご相談は税理士等の専門家にお問い合わせください。

《 関連記事 》