はじめに

はじめに

相続により不動産が複数人の共有名義になるケースがあります。「共有名義でも売れるのか」「どうすれば共有状態を解消できるか」といった疑問にお答えします。

この記事では、共有名義の不動産の売却条件・共有状態の解消手順・専門家の役割分担を詳しく解説します。

共有名義とは・売却の基本ルール

STEP 1共有名義とは・売却の基本ルール

共有名義とは、1つの不動産を複数人がそれぞれの割合(持分)で所有している状態です。相続で複数の相続人が不動産を取得した場合に発生します。

📋 売却に関する基本ルール
不動産全体の売却:共有者全員の同意が必要(民法第251条第1項)
自分の持分のみの売却:単独で可能(民法第206条)。ただし買い手がつきにくい
⚠ 相続登記の義務化との関係

共有名義のまま相続登記をしない場合も、2024年4月施行の義務化(不動産登記法第76条の2)に違反し10万円以下の過料の対象となります。売却しない場合でも3年以内の登記が必要です。

共有状態を解消する3つの方法

STEP 2共有状態を解消する3つの方法
1
持分の買取協議(任意)
特定の共有者が他の共有者の持分を買い取る。全員が合意すれば最もスムーズ
2
共有物分割協議(民法第251条)
共有者全員の合意により分割・売却・買取を決める
3
共有物分割請求訴訟(民法第258条)
協議が整わない場合に裁判所へ請求。換価分割(競売)・代償分割現物分割のいずれかが命じられる
⚠ 放置すると共有者がさらに増える

共有状態のまま次の相続が発生すると、共有者がどんどん増えて解消が困難になります。早めに整理することが重要です。

よくあるトラブルと対応

STEP 3よくあるトラブルと対応
一人が売却に反対する → 買取協議→共有物分割協議→訴訟の順で進める
連絡が取れない共有者がいる → 不在者財産管理人の選任(民法第25条)を検討
条件がまとまらない → 弁護士が調停・訴訟の代理。

当事務所でできること・専門家の役割分担

当事務所でできること・専門家の役割分担
🏛 行政書士(当事務所)でできること
遺産分割協議書の作成
戸籍収集・必要書類の整理・手続き全体のサポート

相続登記・持分移転登記は司法書士。共有者間の交渉・調停・訴訟は弁護士。必要に応じて提携専門家をご紹介します。

まとめ

まとめ
全体
売却
共有者全員の同意が必要(民法第251条)
合意できない場合は共有物分割請求訴訟へ(民法第258条)
持分
のみ
自分の持分だけなら単独売却可(民法第206条)
ただし一般的な買い手がつきにくい
登記
義務
売却しなくても相続登記は3年以内に必要
不動産登記法第76条の2|違反で10万円以下の過料

⚠ 過去の相続も2027年3月31日が期限

【免責事項】
本記事は一般的な情報提供を目的としており、法的助言を提供するものではありません。個別の事情により手続きや結果が異なる場合がありますので、具体的なご相談は専門家にお問い合わせください。

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