はじめに
はじめに
「戸籍を集めてください」と言われたけど、何をどこまで集めればいいのかわからない——相続手続きを始めようとして、最初に戸惑う方が多い場面です。
相続手続きでは、まず「誰が相続人なのか」を戸籍によって証明しなければなりません。この作業を「相続人調査」といいます。銀行・法務局・保険会社など、すべての手続きがここから始まります。
この記事では、法定相続人の範囲・戸籍収集の手順・つまずきやすいポイント・調査後のステップまで詳しく解説します。
法定相続人の範囲と優先順位
STEP 1法定相続人の範囲と優先順位
相続人調査では、まず誰が相続人になりうるかを把握することが重要です。法律で定められた「法定相続人」の範囲と優先順位は以下の通りです。
📋 法定相続人の範囲(民法第887条〜第890条)
◎ 常に
相続人
配偶者(民法第890条)
婚姻届を提出した配偶者のみ。内縁関係は含まない
① 第1順位
子(実子・養子・認知した子を含む)
子が先に亡くなっている場合は孫等が代襲相続(再代襲あり)
② 第2順位
父母・祖父母等(直系尊属)
子がいない場合に相続人になる
③ 第3順位
兄弟姉妹(半血兄弟姉妹を含む)
子・父母がいない場合。代襲は甥・姪の1代のみ(再代襲なし)
⚠ 代襲相続・数次相続が絡む場合は相続人がさらに増える
代襲相続(相続人が先に亡くなっていた場合)・数次相続(手続き中に相続人が亡くなった場合)が発生すると、戸籍収集の範囲が大幅に広がります。
2026.03.25
はじめに
はじめに
「相続人のはずだった父が、祖父より先に亡くなっていた」——そんな場合、父の代わりに誰が相続するのでしょうか。
このような場面で適用されるのが「代襲相続」という制度です。読み方は「だいしゅうそ...
戸籍収集の手順
STEP 2戸籍収集の手順
亡くなった方の出生から死亡までの連続した戸籍を収集します。転籍・婚姻などで複数の自治体に戸籍が分かれている場合は、すべてをたどる必要があります。
本籍地を確認する
住民票(本籍地記載あり)または住民票の除票で確認できます。マイナンバーカードがあればコンビニでも取得可能。
死亡時の戸籍謄本(除籍謄本)を取得する
最後の本籍地の市区町村役場へ請求します。窓口・郵送どちらでも可能。
2026.04.28
はじめに
はじめに
「相続の手続きで戸籍が必要と言われたけど、鈴鹿市役所に取りに行けばいいの?」
亡くなった方の戸籍は、本籍地のある市区町村に請求します。鈴鹿市に本籍がある場合は鈴鹿市役所が請求先になりますが、...
「従前戸籍」をたどって出生まで遡る
戸籍には「従前戸籍」の記載があります。その本籍地へ順番に請求し、出生まで連続した戸籍を集めます。転籍・改製があるたびに複数の自治体への請求が必要になります。
判明した相続人全員の現在の戸籍謄本を取得する
相続人が現在も存命であることを証明するために、各相続人の本籍地から現在の戸籍謄本を取得します。
2026.03.15
はじめに
相続手続きを進めようとしたとき、「戸籍を集めてください」と言われてどこから手をつければいいかわからなくなった方も多いのではないでしょうか。
戸籍は種類が多く、複数の市区町村をまたいで集める必要があることもあ...
相続人確定・戸籍収集完了
出生まで連続した戸籍と相続人全員の現在の戸籍が揃えば、法的に相続人が確定します
📋 「戸籍の附票」も合わせて取得する場合がある
戸籍には住所が記載されていません。相続人の住所を確認する必要がある場合は、戸籍の附票(戸籍に紐付いた住所履歴の記録)を合わせて取得します。遺産分割協議書の作成・法務局への書類提出時に必要になることがあります。
⚠ よくある見落とし
・認知した子(非嫡出子)が古い戸籍に記載されている場合がある
・前婚の子が別の戸籍に存在する場合がある
・養子縁組の記録が改製前の古い戸籍にのみ記載されている場合がある
・明治・大正期の戸籍は変体仮名で書かれており読み解くのが難しい
2026.05.22
はじめに
はじめに
古い戸籍を見たとき、「この文字は何て読むの?」と思ったことはありませんか。
明治・大正・昭和初期の戸籍には、現代では使われない「変体仮名(へんたいがな)」が多く登場します。相続手続きや家系調...
自分でやるとつまずく場面
STEP 3自分でやるとつまずく場面
相続人調査は「流れを知れば自分でもできる」と言われますが、実際には以下の場面で手が止まることが多いです。
何通必要かわからない
転籍の回数によって必要な戸籍数が変わります。「従前戸籍」をたどっていく作業は、実際にやってみないと何通必要かわかりません。
複数の自治体への郵送請求
前の本籍地が遠方にある場合、複数の市区町村に順番に郵送請求することになります。1往復に1〜2週間かかるため、時間がかかります。
古い戸籍が読めない
明治・大正期の戸籍は縦書き・毛筆・変体仮名で書かれており、慣れていないと解読が困難です。
連絡が取れない相続人がいる
疎遠な親族や異母兄弟など、連絡先がわからない相続人が判明することがあります。戸籍の附票で住所を調べて書面で連絡することが基本ですが、それでも返事がない場合は家庭裁判所への申立てが必要になることもあります。
2026.03.24
はじめに
はじめに
「協議書を送ったのに何週間も返事がない」「理由も言わず押してくれない」——そんな状況で手続きが完全に止まっていませんか?
遺産分割協議書は相続人全員が署名・押印しなければ無効です。一人でも押...
調査完了後のステップ
STEP 4調査完了後のステップ
戸籍が揃い相続人が確定したら、次のステップへ進みます。
①
相続関係説明図の作成
相続人の関係を図にまとめたもの。銀行・法務局等に提出すると戸籍謄本の原本を返してもらえます。行政書士が作成できます。
②
法定相続情報一覧図の取得(法務局・無料)
戸籍の束の代わりに1枚の書類で複数機関の手続きに使えます。銀行・法務局・役所などへの提出を効率化できます。
2026.05.26
はじめに
はじめに
戸籍を集めたあと、「これを銀行・法務局・役所それぞれに持っていくのか…」と感じていませんか?
法定相続情報一覧図を取得しておくと、戸籍謄本の束の代わりに1枚の書類で複数機関の手続きを同時に進...
③
遺産分割協議へ
確定した相続人全員で財産の分け方を協議します。協議が成立したら遺産分割協議書を作成します。
2026.03.25
はじめに
はじめに
「遺産分割協議って何をすればいいの?」「銀行や法務局から書類を求められたけど、何から始めればいいかわからない」——相続手続きを進めようとして、最初に壁にぶつかるのが遺産分割協議です。
遺産分割協...
当事務所でできること
当事務所でできること
相続人調査でこんな状況になっていませんか?
・複数の自治体に郵送請求が必要で、時間も手間もかかって止まっている
・届いた古い戸籍が読み解けず、揃い切ったかどうか判断できない
・連絡先がわからない相続人が判明して、どう対応すればいいかわからない
戸籍収集・相続関係説明図の作成・法定相続情報一覧図の取得は行政書士がサポートできます。途中で止まっている方も、その段階からお気軽にご相談ください。
🏛 行政書士(当事務所)
戸籍収集代行
相続関係説明図の作成
法定相続情報一覧図の取得
遺産分割協議書の作成
⚖ 司法書士(ご紹介)
不動産の相続登記
(2024年4月より義務化)
成年後見人選任の申立て
📊 税理士(ご紹介)
相続税の申告・納税
準確定申告
まとめ
まとめ
出発
点
死亡時の戸籍から出生まで遡って収集
転籍・改製があるたびに複数自治体への請求が必要。連続性の確認が重要
注意
点
認知・前婚の子・養子縁組の見落としに注意
古い戸籍(改製原戸籍)まで確認することで初めて判明することがある
次の
ステップ
法定相続情報一覧図の取得で手続きを効率化
法務局で無料取得。複数手続きで戸籍の束の代わりに使用可
【免責事項】本記事は一般的な情報提供を目的としており、法的助言を提供するものではありません。個別の事情により手続きや結果が異なる場合がありますので、具体的なご相談は専門家または各市区町村窓口にお問い合わせください。