はじめに

はじめに

実家を相続した場合、「売るべきか」「残すべきか」で悩む方は多くいます。感情的な判断だけでなく、法的リスク・税制優遇の期限・維持費も踏まえた総合的な判断が重要です。

この記事では、判断の基準・空き家放置のリスク・3,000万円特別控除の期限・共有名義の解消方法まで詳しく解説します。

売却を検討すべきケース

STEP 1売却を検討すべきケース
誰も住む予定がない
固定資産税・管理費等の維持費が負担になる
遠方にあり管理が難しい
相続人が複数いて共有名義のまま持ち続けることが難しい

保有を検討すべきケース

STEP 2保有を検討すべきケース
近いうちに居住する予定がある
賃貸に出すなど活用の見込みがある
将来的な地価上昇が見込める立地にある

空き家を放置するリスク

STEP 3空き家を放置するリスク
⚠ 「特定空家」指定による固定資産税の増税リスク

適切な管理がされていない空き家は「特定空家」に指定される可能性があります(空家等対策特別措置法)。指定されると住宅用地特例(固定資産税軽減措置)が解除され、固定資産税が最大6倍になる可能性があります。

⚠ 管理不十分による所有者責任

空き家が老朽化して第三者に損害を与えた場合、所有者として工作物責任を負う可能性があります(民法第717条)。放置することは法的リスクを高めることになります。

売却する場合の重要な税制優遇と期限

STEP 4売却する場合の重要な税制優遇と期限
📋 被相続人の居住用財産(空き家)の3,000万円特別控除(租税特別措置法第35条の3)
一定要件を満たす空き家を売却した場合、譲渡所得から3,000万円を控除できる
期限:相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日まで
条件:耐震基準適合または建物取壊し後の土地売却
詳細は税理士にご相談ください
⚠ 「3年経ってから売ろう」は損をする可能性

この特別控除には期限があります。売却を検討している場合は期限内に動けるよう、早めに名義変更(相続登記)と税理士への相談を進めましょう。

共有名義になっている場合の対処法

STEP 5共有名義になっている場合の対処法

不動産全体を売却するには共有者全員の同意が必要です(民法第251条)。共有状態を解消するには次の方法があります。

共有物分割協議 相続人全員の合意により不動産を分割・売却・買取する(民法第251条)
共有物分割請求訴訟 協議が整わない場合、裁判所に分割を請求できる(民法第258条)
持分の売却 自分の持分だけは単独で売却することも可能(民法第206条)

共有状態を放置すると、次の相続でさらに共有者が増え解消が困難になります。早めの整理が重要です。

当事務所でできること・専門家の役割分担

当事務所でできること
🏛 行政書士(当事務所)でできること
遺産分割協議書の作成(売却・保有・共有解消のいずれの場合も)
相続手続き全体の整理・書類準備

まとめ

まとめ
税制
期限
3,000万円特別控除は相続開始から3年が一つの目安
租税特別措置法第35条の3|売却検討なら早めに税理士へ

⚠ 期限超過で控除を受けられなくなる

放置
リスク
特定空家指定→固定資産税最大6倍・所有者責任
空家等対策特別措置法・民法第717条
共有
解消
共有物分割協議→訴訟→持分売却の順で検討
放置すると次の相続でさらに複雑化する
【免責事項】
本記事は一般的な情報提供を目的としており、法的助言を提供するものではありません。個別の事情により手続きや結果が異なる場合がありますので、具体的なご相談は専門家にお問い合わせください。

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