はじめに
はじめに
自筆証書遺言を自宅で保管すると、紛失・改ざん・発見されないというリスクがあります。2020年7月から施行された「遺言書保管制度」は、これらのリスクをまとめて解消できる制度です。
この記事では、制度の概要・費用・手続きの流れ・保管後に使える制度・注意点を詳しく解説します。
制度の概要
STEP 1制度の概要
📋 基本情報(遺言書保管法・2020年7月9日施行)
費用 3,900円(申請1件あたり)
申請先 遺言者の住所地・本籍地または所有不動産の所在地を管轄する法務局(遺言書保管所)
申請者 本人のみ(代理申請は不可)
予約 事前予約が必要(法務局のウェブサイトまたは電話で予約)
🏠 自宅保管のリスク
・紛失・火災による消失
・改ざん・隠蔽のリスク
・発見されない可能性
・相続開始後に検認(家庭裁判所での確認手続き)が必要
🏛 法務局保管のメリット
・紛失・改ざん・隠蔽のリスクなし
・検認不要
・相続人への通知制度あり
・費用3,900円
手続きの流れ
STEP 2手続きの流れ
1
民法第968条の要件に従って遺言書を自書で作成する
2
法務局指定の書式(A4・余白等の規格あり)に合わせて遺言書を整える
3
必要書類を準備する(本人確認書類・住民票の写し等)
4
管轄の法務局(遺言書保管所)に事前予約をする
5
予約日に本人が法務局に出頭して申請する(代理人不可)
6
保管証を受け取る(保管番号を家族に伝えておくと相続発生後に役立つ)
保管後に使える3つの制度
STEP 3保管後に使える3つの制度
① 遺言書情報証明書の交付
相続開始後、相続人等が法務局に請求することで遺言書の内容を確認できる
② 関係遺言書保管通知
遺言者が死亡すると、相続人等からの申請に基づき法務局が他の相続人等に通知する。遺言書が「存在する」ことが確実に伝わる
③ 自筆証書遺言書保管事実証明書
遺言書が保管されているかどうかを確認できる制度(遺言者の生前は本人のみ確認可)
保管しても救われないこと
STEP 4保管しても救われないこと
⚠「保管=有効」ではない
法務局は書式(用紙サイズ・余白等)の確認は行いますが、遺言の内容・法的有効性のチェックはしません。
・「令和○年○月吉日」という日付→ 書式要件は満たしても内容上の無効リスクは残る
・押印漏れ→ 形式不備のまま保管される
・財産の特定が不十分→ 保管されても実行できないリスクあり
保管前に行政書士・司法書士等の専門家に内容・形式の確認を依頼することを強く推奨します。
まとめ
まとめ
【免責事項】
本記事は一般的な情報提供を目的としており、法的助言を提供するものではありません。遺言書の作成は専門家(行政書士・司法書士等)にご相談いただくことを推奨します。
本記事は一般的な情報提供を目的としており、法的助言を提供するものではありません。遺言書の作成は専門家(行政書士・司法書士等)にご相談いただくことを推奨します。
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