はじめに

はじめに

公正証書遺言は、公証人(法務大臣に任命された法律の専門職)が作成するため形式不備による無効リスクがほぼなく、実務でも最も利用されている遺言の形式です。

この記事では、作成の流れ・必要書類・費用の目安・証人の要件を詳しく解説します。

自筆証書遺言と公正証書遺言の違い

STEP 1自筆証書遺言との比較
📝 自筆証書遺言
費用:低い(3,900円〜)
手間:自分で書く
無効リスク:形式不備の可能性あり
検認:原則必要(法務局保管除く)
🏛 公正証書遺言
費用:財産額に応じて(目安7〜10万円〜)
手間:公証役場での手続きが必要
無効リスク:ほぼなし
検認:不要

作成の流れ

STEP 2作成の流れ
1
内容の整理 誰に何を渡すか・財産目録の作成・遺言執行者(遺言内容を実行する人)の指定を決める
2
必要書類の収集 本人確認書類・戸籍謄本・財産証明書類等を準備する(→詳細はSTEP 3)
3
公証役場への事前連絡 遺言の内容を伝え、事前打ち合わせの日程を設定する
4
公証人との打ち合わせ 遺言書案の確認・証人2名の手配(→詳細はSTEP 4)
5
公証役場で署名・押印 本人・証人2名・公証人の4者が立ち会い署名・押印する
6
原本の保管 公証役場が原本を保管。遺言者は謄本(写し)を受け取る

必要書類

STEP 3必要書類
📋 遺言者本人が準備する書類
本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカード等)
印鑑証明書
遺言者と相続人の続柄を示す戸籍謄本
不動産登記事項証明書(不動産がある場合)
固定資産税評価証明書(不動産がある場合)
預貯金残高証明書(預貯金がある場合)
受遺者(遺言で財産を受け取る人)が相続人以外の場合は住所確認書類

証人2名分の本人確認書類も必要です。事前に公証役場に確認することを推奨します。

証人2名の要件と手配方法

STEP 4証人2名の要件と手配方法
⚠ 次の人は証人になれない(民法第974条)
未成年者
推定相続人(現時点で相続人になると見込まれる人)・受遺者・これらの配偶者・直系血族(親・子・祖父母・孫)
公証人の配偶者・四親等内の親族(いとこまで)・書記・使用人

つまり、遺言に利害関係のある人はすべて証人になれません。家族に頼もうとして欠格になるケースが多いため注意が必要です。

📋 証人の手配方法
利害関係のない知人・友人に依頼する
行政書士・司法書士等の専門家に証人を依頼する(有料)
公証役場が証人を紹介してくれる場合もある

費用の目安

STEP 5費用の目安
📋 公証人手数料の目安(公証人手数料令に基づく)
財産の価額ごとに計算し合計します(目的財産の価額が100万円以下:5,000円〜1億円以下:43,000円)。
総額の目安
財産総額5,000万円程度の場合→公証人手数料・証人手数料・謄本料等を合わせて合計7〜10万円程度が目安
⚠ 修正には再手続きが必要

作成後に内容を変更する場合は、新たに遺言書を作成し直す必要があります(一部修正はできません)。内容は作成前に十分に整理することが重要です。

当事務所でできること

当事務所でできること
🏛 行政書士(当事務所)でできること

公正証書遺言の作成準備(内容の整理・必要書類の収集サポート・公証役場との調整)を行政書士が担当します。証人のご紹介も可能です。

「何を準備すればよいか分からない」という方も、まずはお気軽にご相談ください。

まとめ

まとめ
最大の
メリット
形式不備による無効リスクがほぼなし・検認不要
民法第969条|原本は公証役場が保管するため紛失・偽造なし
証人
注意
推定相続人・受遺者・その配偶者・直系血族は証人不可
民法第974条|家族は基本的に証人になれない
費用
目安
財産総額5,000万円程度なら合計7〜10万円程度
公証人手数料令|行政書士等に依頼する場合は別途報酬

📋 準備はお早めに・事前相談がスムーズ

【免責事項】
本記事は一般的な情報提供を目的としており、法的助言を提供するものではありません。遺言書の作成は専門家(行政書士・司法書士等)にご相談いただくことを推奨します。

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