はじめに

「自分に万が一があったとき、この子はどうなるのか」——ペットを飼っている方にとってこの不安はお金の相続以上に切実です。

ペットは法律上「物(財産)」として扱われます。

遺言などで明確な指定がない限り、その後の運命は相続人の善意に委ねられてしまいます。

この記事では愛するペットを守るための3つの実務的対策を解説します。

ペットは「物」として相続される

STEP 1ペットは「物」として相続される
⚠ 日本の民法上、ペットは「動産(物)」

飼い主が亡くなると、ペットは預貯金と同様に相続財産の一部となり遺産分割協議の対象になります。

相続人全員が相続放棄した場合、ペット(動産)は最終的に国庫に帰属します(民法第959条)。

しかし国が動物を管理する仕組みはなく、現実には行き場を失うリスクがあります。

遺棄された場合は動物愛護管理法違反にもなり得ます。

よくある問題① 子の住環境(ペット不可のマンション等)やアレルギーで引き取れない
よくある問題② 大型犬や持病のあるペットは生涯飼育費が数百万円に及ぶ場合があり負担が重荷になる
よくある問題③ 相続手続きの間、誰が餌をあげ、誰が病院に連れて行くかの責任の所在が曖昧になる

ペットを守る3つの実務的対策

STEP 2ペットを守る3つの実務的対策
対策① 負担付遺贈(民法第1002条)

「ペットの終生飼育をすること」を負担(条件)として、特定の個人または団体に財産(飼育費用)を遺贈する方法です。

受遺者が負担を履行しない場合
→相続人は履行催告ののち家庭裁判所に遺言の取消しを請求できる(民法第1027条)
遺言執行者(民法第1006条)を指定して履行状況を監督してもらうことが重要
対策② 死因贈与契約(民法第554条)

飼い主と引き受け手の間で「私が死んだらこの資金を渡すのでペットを飼ってほしい」という契約をあらかじめ結んでおく方法です。

・双方合意の「契約」のため遺言より確実に引き受け手を確保できる
・飼育方法・医療費の上限など具体的な条件を書面に盛り込んでおくと後々の争いを防げる
対策③ ペットのための信託的な仕組み

飼育に必要な資金を信頼できる人に託し、ペットのために使ってもらう仕組みです。

最大の強み:認知症など生前のリスクにも対応できる。死亡時だけでなく「飼育不能になった時点」からスタートできる

飼育費用の見積もり方

STEP 3 飼育費用の見積もり方
📋 引き受け手と費用は必ずセットで設計する
余命の推定  犬・猫の平均寿命は15〜16歳程度。ペットの現在の年齢から余命を逆算する
年間費用  小型犬・猫は20〜30万円程度/年。大型犬や持病がある場合は50万円超になることも
バッファ  緊急医療費として50万円程度を上乗せして設定することを推奨
⚠ 必ず「予備の引き受け手」も考えておく

指定していた人が先に亡くなったり病気になる可能性があります。

第二・第三の預け先や、老犬・老猫ホームなどの施設も視野に入れておきましょう。

当事務所でできること

当事務所でできること
🏛 行政書士(当事務所)でできること

①負担付遺贈の遺言書作成

②死因贈与契約書の作成

③遺言執行者の就任サポート

を行政書士が担当します。

「この子を独りぼっちにさせない」ための最高の備えを一緒に考えます。

まずはお気軽にご相談ください。

まとめ

まとめ
法律上
「物」
指定がなければ相続人の善意頼み。最悪のケースも起こり得る
負担付遺贈・死因贈与・ペット信託で「命を守る仕組み」を作る
費用は
セットで
余命×年間費用+緊急医療費バッファで必要額を算出する
小型犬・猫:20〜30万円/年が目安。予備の引き受け手も必ず用意
今すぐ
準備を
ペットへの最後の責任を法的な形にしておく
遺言書作成・死因贈与契約書作成は行政書士にご相談を

📋 まずはお気軽にご相談を

【免責事項】
本記事は一般的な情報提供を目的としており、法的助言を提供するものではありません。遺言書の作成は専門家(行政書士・司法書士等)にご相談いただくことを推奨します。

≪ 関連記事 ≫