「介護してくれた長女に多めに残したい。でも他の子から不満が出ないか心配」
——そんな気持ちで遺言書を考えていませんか?
遺言書で財産の分け方を決めるだけでは、「なぜそう分けたのか」が家族には伝わりません。
あとから「不公平だ」と言われたり、兄弟の関係がぎくしゃくしてしまうこともあります。
そんなとき効果を発揮するのが付言事項。
法律上の決まりではないけれど、残された家族の納得感を生み、揉めごとを防ぐ大切な役割があります。この記事では、付言事項の意味・どんな場合に必要か・実際の書き方・気をつけたいポイントを解説します。
付言事項とは何か
付言事項とは、遺言書の最後に添える「家族へのメッセージ」のことです。法律上の効力はありませんが、なぜそう分けたのか・どんな思いがあるのかを伝えることで、家族の納得感が大きく変わります。
残された家族は、財産の中身よりも「なぜそう決めたのか」「自分はどう思われていたのか」を知りたいと思うものです。分け方に偏りがあるときほど、付言事項の有無で家族の受け止め方は大きく変わります。
付言事項が特に重要なケース
こんなケースでは、付言事項を書いておくことで家族間のトラブルを未然に防げます。
実際の記載例
参考になる文例を3つ紹介します。そのまま使うのではなく、ご自身の言葉で気持ちを書くのがいちばん伝わります。
長女の○○は、私の体が弱ってからずっと身の回りの世話をしてくれました。
病院への付き添いや日常の介護、本当にありがたく思っています。
自宅を長女に相続させるのは、その感謝の気持ちと、これからも母さんのそばで支えてほしいという願いからです。長男・次女にもこの気持ちをわかってもらえたら嬉しいです。きょうだいで力を合わせて、母さんを支えてほしいと思います。
財産をすべて妻に相続させることにしました。これは、妻がこれからも安心して生活できるようにするためです。
子どもたちには寂しい思いをさせるかもしれませんが、母さんが先に亡くなったときには、そのときの財産をきょうだいで仲よく分けてほしいと願っています。母さんのこと、これからもどうかよろしくお願いします。
会社の経営は次男の○○に引き継ぐことにしました。
次男は若いころから事業を支えてきてくれて、私の後を継いでくれる存在として安心して任せられます。
長男・長女には、株を次男に集中させることをどうか理解してほしいと願っています。きょうだいで会社を支え合っていってください。
妻と子どもたちに恵まれて、本当に幸せな人生を送ることができました。
家族みんなに心から感謝しています。
葬儀については、家族と親しい人だけの家族葬で、静かに見送ってもらえたら嬉しいです。お墓は無理に建てなくても構いません。これからも家族みんなで助け合って、それぞれの人生を大切にしてください。
気をつけたい書き方
良かれと思って書いた付言事項が、思わぬかたちで家族に受け取られてしまうこともあります。次のような書き方は気をつけたいポイントです。
うまく書こうとしすぎる必要はありません。
文章が上手でなくても、感謝の言葉やこれまでの思い出を、あなたの言葉で素直に書くだけで十分に伝わります。気持ちを残そうとすること自体が、家族にとって何より嬉しいメッセージになります。
当事務所でできること
こんな状況の方からご相談いただいています。
遺言書の内容整理から付言事項の文案づくり・公証役場での手続きまで、当事務所がサポートします。「まだ気持ちが整理できていない」段階でも、お話を聞きながら一緒にまとめていきます。
三重県鈴鹿市の行政書士事務所
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まとめ
