はじめに

はじめに

生命保険の死亡保険金は相続税の対象(みなし相続財産)ですが、一定の非課税枠があります。この非課税枠を正確に理解することが相続対策の基本です。

この記事では、非課税枠の計算・退職金との関係・契約形態による課税区分の違いを詳しく解説します。

生命保険の非課税枠

STEP 1生命保険の非課税枠
📋 非課税枠の計算式(相続税法第12条第1項第5号)

500万円 × 法定相続人の数

例:相続人3人→500万円×3=1,500万円まで非課税
超過分は相続税の課税対象(みなし相続財産として相続財産に加算)
⚠ 受取人が相続人でないと非課税枠は使えない

受取人を相続人以外(孫・内縁の妻等)に指定している場合は非課税枠が適用されません。非課税枠を活用するには受取人を法定相続人に設定することが必要です。

退職金の非課税枠は生命保険とは別枠

STEP 2退職金の非課税枠は生命保険とは別枠
📋 非課税枠の二重活用(相続税法第12条第1項第5号・第6号)
生命保険金:500万円×法定相続人数
死亡退職金:500万円×法定相続人数(別枠

→ 相続人3人なら合計3,000万円まで非課税にできる可能性がある

契約形態によって課税区分が変わる

STEP 3契約形態によって課税区分が変わる

保険の契約者・被保険者・受取人の組み合わせによって課税の種類が変わります。

相続税
対象
契約者=被保険者(父)→受取人(子)
みなし相続財産として相続税の対象。非課税枠が使える
所得税
対象
契約者(父)≠被保険者(母)→受取人(子)
一時所得として所得税の対象。非課税枠は使えない
所得税
対象
契約者(子)=受取人(子)→被保険者(父)
一時所得として所得税の対象。非課税枠は使えない
⚠ 相続税の非課税枠を使うには「契約者=被保険者」が基本

非課税枠を活用した相続対策を行う場合は、保険の契約形態を正確に確認・設計する必要があります。契約形態の選択は税理士・保険の専門家にご相談ください。

まとめ

まとめ
非課税
500万円×法定相続人数(相続税法第12条)
受取人が相続人の場合のみ適用|超過分は課税対象
別枠
死亡退職金も同額の別枠(合わせて2倍活用できる)
相続人3人なら保険1,500万円+退職金1,500万円=3,000万円まで非課税
契約
形態
契約者=被保険者でないと非課税枠が使えない
所得税対象になるケースも。設計は税理士・保険専門家へ

⚠ 既存の保険契約の確認を

【免責事項】
本記事は一般的な情報提供を目的としており、法的助言を提供するものではありません。相続税の計算は税理士が行う業務です(税理士法第52条)。個別の判断は必ず税理士にご相談ください。

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