はじめに
はじめに
「うちは家族仲が良いから大丈夫」「財産が多くないから遺言は不要」——相続実務の現場では、そう考えていたご家庭ほど深刻なトラブルに直面しています。
遺言書は「争い」を「事務手続き」に変えるものです。この記事では、遺言書がないことで実際に起きる7つのリスクと回避策を詳しく解説します。
遺言がある場合とない場合の差
遺言がある場合とない場合の差
✅ 遺言がある場合
遺言執行者が銀行・法務局と手続きを進める
相続人は遺言書の内容を確認するだけ
→ 「事務手続き」 数か月程度で完了
⚠ 遺言がない場合
戸籍収集→全員の署名・実印が必要な協議→各機関への対応
不成立なら家庭裁判所の調停(平均約1年)
→ 「感情的な交渉」
実務で起きる7つのリスク
実務で起きる7つのリスク
リスク① 遺産分割協議が進まない
民法第907条により全員合意が必要。1人でも反対・連絡が取れない・認知症の相続人がいるだけで1円も動かせなくなる
リスク② 不動産が「負動産」化する(2024年4月・相続登記義務化)
遺言がないと不動産は共有状態に。売却・リフォームに全員の同意が必要。正当な理由なく3年以内に登記しないと10万円以下の過料の対象になる可能性がある
リスク③ 金融機関の手続きが長期化
銀行口座は死亡後に凍結される。遺産分割協議書が揃わなければ払い戻しができず、葬儀費用・生活費の確保にも支障が生じる
リスク④ 相続税申告の期限(10か月)に間に合わない
申告期限は死亡翌日から10か月以内(相続税法第27条)。協議が整わなければ無申告加算税(最大20%)が課され、配偶者の税額軽減等の有利な特例も適用できなくなるリスクがある
リスク⑤ 人間関係の修復不可能な断絶
「自分の方が介護をした」「あいつだけ生前に援助を受けていた」——財産が絡むと驚くほど人は変わる。一度こじれた親族関係は完全に崩壊することがある
リスク⑥ 法定相続分による意図しない分配
「配偶者に自宅を残したい」と思っていても、子にも法定相続分(民法第900条)があるため、最悪の場合自宅を売却して現金で分けざるを得なくなる
リスク⑦ 特殊ケースでの深刻化
子なし夫婦:義理の両親・兄弟姉妹と協議が必要。再婚家庭:前妻・前夫の子との交渉が必要。相続人が多数:面識のない相続人が含まれるケースも
⚠「少額だから揉めない」は思い込み
最高裁判所の司法統計によると、遺産分割調停・審判事件の約3割は遺産額が1,000万円以下のケースとされています。「財産が少ないから大丈夫」という思い込みが最大のリスク要因の一つです。
まとめ
まとめ
【免責事項】
本記事は一般的な情報提供を目的としており、法的助言を提供するものではありません。個別の事情により手続きや結果が異なる場合がありますので、具体的なご相談は専門家にお問い合わせください。
本記事は一般的な情報提供を目的としており、法的助言を提供するものではありません。個別の事情により手続きや結果が異なる場合がありますので、具体的なご相談は専門家にお問い合わせください。
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