はじめに

はじめに

「お子さんがいないなら、配偶者がすべて相続できるんじゃないの?」

そう思っていた方が、相談に来られることがあります。実際には、お子さんがいない場合でも、配偶者だけに全財産が渡るとは限りません。ご両親や兄弟姉妹にも相続する権利が発生することがあります。

「そんなこと、知らなかった」——この記事は、その驚きをきっかけに読み始めた方に向けて書いています。二人で築いた財産を、配偶者にきちんと残すために何が必要かをお伝えします。

📋 この記事でわかること
お子さんがいない場合に誰が相続人になるか
遺言書で配偶者に全財産を渡せるケース・渡せないケース
配偶者が亡くなった後(二次相続)まで一体で考える方法
生命保険の活用

お子さんがいない場合、誰が相続人になるか

STEP 1お子さんがいない場合、誰が相続人になるか

お子さんがいない場合、配偶者は必ず相続人になりますが、それだけではありません。状況によって、次のような方が一緒に相続人になります。

ご両親
存命
配偶者が4分の3・ご両親が4分の1
ご両親の4分の1分は配偶者に渡りません。ご両親が複数いる場合はさらに分割されます。
兄弟
姉妹
配偶者が4分の3・兄弟姉妹が4分の1
ご両親がすでに亡くなっている場合、兄弟姉妹が相続人になります。複数いれば4分の1を均等に分け合います。
甥・姪
兄弟姉妹が先に亡くなっている場合は甥・姪が代わりに相続
ほとんど会ったことのない甥・姪が相続人になるケースもあります。
⚠ 仲の良くない親族が相続人になることも

配偶者と義理の兄弟姉妹の関係が薄い場合、相続の話し合いがまとまらず手続きが長引くことがあります。遺言書があれば、こうした話し合い自体が不要になります。

遺言書で配偶者に全財産を渡せるか

STEP 2遺言書で配偶者に全財産を渡せるか

遺言書があれば、原則として遺言書の内容が優先されます。ただし、相手によって「最低限受け取る権利」があるかどうかが変わります。

✅ 兄弟姉妹・甥姪が相続人の場合
遺言書で「全財産を配偶者に」と書けば、兄弟姉妹・甥姪は「最低限受け取る権利」を持っていません。
→ 配偶者に全財産を渡せます
⚠ ご両親・祖父母が相続人の場合
ご両親・祖父母には「最低限受け取る権利」があります。遺言書で全財産を配偶者にと書いても、その権利分を請求される可能性があります。
→ 完全に防ぐことはできない場合があります
📋 まず確認すること

ご両親・祖父母が存命かどうかによって対策が変わります。現在の状況を整理した上で、どんな遺言書を作成すべきかを検討しましょう。

配偶者が亡くなった後のことまで考える

STEP 3配偶者が亡くなった後のことまで考える

「自分が先に亡くなっても配偶者に全部渡せた」——それで終わりではありません。その配偶者がいつか亡くなったとき、今度は配偶者の親族(配偶者の兄弟姉妹など)が相続人になります。

⚠ 二人で築いた財産が、配偶者の親族に渡る可能性

自分の兄弟姉妹への対策はできても、配偶者が亡くなった後の財産の行き先まで考えておかないと、最終的に配偶者の親族に渡ってしまうことがあります。

📋 対策の考え方
お互いに遺言書を作成する:夫婦それぞれが「全財産を配偶者に」という遺言書を作成しておく。片方だけでは不十分です。
受取人を指定した生命保険を活用する:保険金は相続の対象外なので、配偶者が確実に受け取れます。配偶者が亡くなった後の財産の行き先も含めて設計できます。

生命保険を組み合わせる

STEP 4生命保険を組み合わせる

遺言書と生命保険を組み合わせると、より確実な対策になります。

保険金は相続の話し合いの対象外
受取人を配偶者に指定しておくと、他の相続人の同意なしに配偶者が受け取れます。
ご両親が存命でも確実に渡せる
遺言書だけではご両親の権利分を防げない場合でも、生命保険で配偶者への現金を確保できます。
不動産が含まれる場合に有効
不動産は分けにくいため、他の相続人に現金で対応できるよう生命保険で備えておくと安心です。

当事務所でできること

当事務所でできること

こんな状況でお困りではありませんか?

配偶者に全財産を渡したいが、どんな遺言書を書けばいいかわからない
ご両親が存命で、遺言書だけで対策できるか不安
配偶者が亡くなった後のことまで含めて、一緒に整理してほしい

状況によって対策が変わるため、まずは現状を整理するところから一緒に進めます。「まだ何も決まっていない」という段階からでも構いません。

三重県鈴鹿市の行政書士事務所

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まとめ

まとめ
要注意
お子さんがいなくても配偶者だけに全財産が渡るとは限らない。ご両親・兄弟姉妹・甥姪が相続人になるケースがある
遺言書
有効
兄弟姉妹・甥姪には最低限受け取る権利がないため、遺言書で配偶者に全財産を渡せる。ご両親が存命の場合は注意が必要
二次
相続
配偶者が亡くなった後のことまで一体で考える。お互いに遺言書を作成しておくことが大切
保険
活用
受取人を配偶者に指定した生命保険は相続の話し合いの対象外。遺言書と組み合わせることで確実な対策になる

「知らなかった」では済まないのが相続です。気になったときが、動き出すタイミングです。

【免責事項】本記事は一般的な情報提供を目的としており、法的助言を提供するものではありません。個別の事情により手続きや結果が異なる場合がありますので、具体的なご相談は専門家にお問い合わせください。

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