はじめに

大切なご家族を亡くされ、悲しみや疲れが残る中で、気がつくと「相続の手続き」という大きな課題が目の前に立ち上がってきます。

こんなお気持ち、ありませんか
「何から始めればいいんだろう」
「期限があるって聞いたけど、どれがいつまでなんだろう」
「全部自分でやらなきゃいけないんだろうか」

——そんな不安を抱えてこのページにたどり着いた方も多いのではないでしょうか。

この記事では、相続手続きの全体の流れを、時系列に沿ってひとつずつ整理しています。読み終わるころには、「今の自分は何をすればいいか」が少し見えてくるはずです。

焦らなくて大丈夫です。一つずつ確認しながら進めていきましょう。

なお、葬儀直後の手続きについては以下の記事でも詳しく解説しています。

親が亡くなったらまず何をする?死亡後の手続きを時系列で解説
親が亡くなった直後は死亡届(7日以内)など期限のある手続きが最優先です。葬儀から相続手続きまでやることを時系列でわかりやすく解説します。
相続手続きの全体の流れ

一般的な相続手続きは次の流れで進みます。

葬儀
直後
死亡届の提出・葬儀

3か月
遺言書の確認・相続人の確定・財産調査・相続放棄の判断3か月以内

4か月
準確定申告税理士へご相談を

10か月
遺産分割・名義変更・相続税申告10か月以内
義務
相続登記(不動産の名義変更)3年以内・義務

それぞれ順番に進めていくことが大切です。

STEP1 遺言書の確認

「遺言書って、うちの親は書いてたのかな…?」——まずはここから始めましょう。遺言書がある場合は、基本的にその内容に従って手続きが進みます。最初に有無を確認しておくと、後の流れもスムーズです。

遺言書を探す3つの方法
1
自宅を探す
仏壇・金庫・タンスの引き出し・貸金庫など。自筆証書遺言が見つかっても絶対に開封しないでください(家庭裁判所での検認が必要です)。
2
公証役場で検索する
公正証書遺言を作っていた場合、全国どこの公証役場でも「遺言検索システム」で有無を確認できます。相続人であれば無料で検索できます。
3
法務局に問い合わせる
自筆証書遺言を法務局の保管制度で預けていた場合は、法務局で確認できます。相続人であれば「遺言書保管事実証明書」を請求できます。
ご注意ください ── 自筆証書遺言を見つけても開封しないで
法務局で保管されていない自筆証書遺言は、家庭裁判所での検認手続きが必要です。封がされている遺言書を勝手に開けると、5万円以下の過料を受ける場合があります。
STEP2 相続人の確定

「相続人って、家族だけじゃないの?」——そう感じられるのは自然なことです。ただ、法律上の相続人は戸籍で確認する必要があります。亡くなった方の出生から死亡までの連続した戸籍と、相続人全員の戸籍を集めることで、相続人が確定します。

ご相談の現場から
「転籍が複数あって、自分では戸籍を追跡するのが困難」「戸籍をどこまでそろえたらいいかわからない」という方がよくいらっしゃいます。途中まで自分で進めて、そこから当事務所に引き継ぐことも可能です。
法定相続人の範囲
配偶者は常に相続人になります。それ以外の相続人には優先順位があります。
第1順位子(亡くなっている場合は孫が代わりに相続)
第2順位父母・祖父母
第3順位兄弟姉妹(亡くなっている場合は甥姪が代わりに相続)

戸籍収集の詳細については以下の記事でも解説しています。

相続人調査とは、何をするのか|戸籍を開けると、知らない家族がいた
「相続人は家族だからわかってる」は通用しません。銀行も法務局も戸籍による証明を求めます。調査の手順・見落としやすいケース・自分でやるとつまずく場面まで解説。
相続手続きに必要な戸籍の範囲|鈴鹿市・三重県の行政書士が相続人別に解説
相続手続きで必要な戸籍は相続人の構成によって変わります。質問に答えるだけで自分のケースに必要な戸籍がわかるツールつき。子あり・なし、兄弟姉妹など10パターン対応。
STEP3 財産調査

「預金と家くらいしかないと思うんだけど…」——実際に調べてみると、思っていたよりも財産の種類が多かった、というケースはよくあります。プラスの財産だけでなく、借金などのマイナスの財産も含めて確認することが大切です。

ご相談の現場から
最近は通帳のないネット銀行だけを使っていて、亡くなった後にどの銀行に口座があるか分からないというご相談も増えています。スマートフォンのアプリやメールを確認することが重要な手がかりになります。
銀行預金
通帳・残高証明書
不動産
固定資産税通知書・登記事項証明書
株式・有価証券
各証券会社に照会
生命保険
受取人の確認も重要
デジタル資産
スマホ・ネット口座・サブスク
借金・債務
ローン残高・連帯保証など
デジタル資産は見落としに注意
ネット銀行・FX口座・暗号資産・電子マネーなどは通帳や郵便物が届かないため見落としやすいです。亡くなった方のスマートフォンやパソコンのメール・アプリを確認して洗い出してください。また、サブスクリプション(定額サービス)は解約しないと料金が引き続き発生します。
ご注意ください ── 相続放棄の期限
借金が財産を上回る可能性がある場合は、相続があったことを知った日から3か月以内に家庭裁判所へ相続放棄の申し出が必要です。財産調査は早めに始めましょう。
相続放棄とは?借金を引き継がないための期限・手続き・注意点を解説
「親に借金があったかもしれない」「財産より負債の方が多そう」――そんな不安を抱えながら手続きを進めている方へ。相続放棄の3か月期限・手続き・注意点を解説。
ご注意ください ── 農地・山林が含まれる場合
農地が含まれる場合は相続登記とは別に農業委員会への届出(10か月以内)が必要です。山林が含まれる場合は市町村長への届出(90日以内)が必要です。それぞれ期限が異なるため、財産調査の段階で確認しておきましょう。
🌾
農地を相続したら何をする?三重県の農業委員会への届出から手続きの流れを解説
農地を相続したら、相続登記とは別に農業委員会への届出(10か月以内)が必要です。届出の手順・必要書類・市街化区域と調整区域の違い・売却・転用・国庫帰属の選択肢まで解説。
STEP4 遺産分割協議

ここが相続手続きの中で一番気を使うところかもしれません。財産が確定したら、相続人全員で遺産の分け方を話し合います。これを「遺産分割協議」といいます。

ご相談の現場から
「話し合い自体は家族でできたけど、それを書類にする段階で手が止まった」というご相談をよくいただきます。実際に当事務所でお手伝いしたケースでも、話し合いは済んでいるのに協議書の書き方が分からず数か月そのままだった、ということがありました。書類の作成だけでもお気軽にご相談ください。

話し合いがまとまったら、遺産分割協議書を作成します。

STEP5 名義変更などの手続き

話し合いがまとまると、ホッとされる方も多いです。ここからは、決まった内容を実際の名義変更に反映していく作業に入ります。相続手続きの中でも大きな山は、ここまで来れば越えたと言えます。

銀行口座の解約・払い戻し
各金融機関の窓口へ
不動産の名義変更(相続登記)
司法書士の業務(2024年4月より義務化・3年以内)
株式・有価証券の名義変更
各証券会社へ
遺産分割協議の前後でできる手続きの違い|順番を間違えると二度手間になる
家族が亡くなったあと、やるべきことは山ほどあります。協議前後の手続きを整理して、二度手間を防ぐ進め方を解説。
不動産の相続手続の流れ|名義変更までのステップを解説【三重県対応】
相続で不動産がある場合、手続きは他の財産より格段に複雑になります。遺産分割協議書から相続登記までの順番を解説。
STEP6 税金の申告

「相続税ってうちも払うの?」と聞かれることがありますが、すべてのご家庭にかかるわけではありません。ただし、該当する場合は期限が決まっているため、早めの対応が必要です。

準確定申告
相続があったことを知った日の翌日から4か月以内
→ 税理士の業務
4か月以内
相続税申告
相続があったことを知った日の翌日から10か月以内
→ 税理士の業務
10か月以内
税金の申告は税理士の業務です
準確定申告・相続税申告はいずれも税理士が行う業務です。期限を過ぎると延滞税・加算税のペナルティが発生するため、早めに税理士へご相談ください。
ここまで読んで「自分でできるか不安な方へ」
相続手続きの内容によってはご自身で進められるものもありますが、戸籍収集や遺産分割協議書の作成など、専門的な判断が必要になる場面もあります。詳しくは以下の記事で、ご自身で進められる範囲と専門家に依頼した方がよいケースを解説していますので、あわせてご確認ください。
相続手続きは自分でできる?専門家に依頼すべきケースを解説
相続手続きの一部は自分で進められます。ただし不動産登記は司法書士、相続税申告は税理士の独占業務です。自分でできるケース・専門家が必要なケースを整理して解説します。
ごあいさつ
行政書士 髙橋大輔

大切な方を亡くされた悲しみの中で、期限のある手続きを一つひとつ進めていくのは、本当に大変なことです。

「全部自分でやらなきゃ」と思わなくて大丈夫です。

ご自身で進められるところは進めて、難しいところだけ私にお任せいただく——それだけで、気持ちの負担はずいぶん軽くなります。

初回のご相談では、「今どこまで進んでいて、これから何をすればいいか」という全体の見通しを一緒に整理してお伝えしています。あわせて、相続手続きの全体を見渡せるチェックリストをお渡ししています

ご相談に来ていただいた方には、まだご依頼を決めていない段階でもお渡ししていますので、持ち帰って、ご自身のペースで確認していただけます。何から聞けばいいか分からない、その状態のままで構いません。

まずは、抱えているものを少しだけ下ろしにいらしてください。

行政書士髙橋 大輔
当事務所のサポート内容

実際にこんなタイミングでご相談いただいています。

戸籍を何通か集めたところで、次にどこに請求すればいいか分からなくなった
遺産分割の話し合いはまとまったが、協議書の書き方が分からない
相続放棄の期限が迫っていて、急いで財産調査を進めたい
何から始めればいいか分からないので、全体の流れを一緒に整理してほしい

最初から最後まで丸ごとお任せいただくこともできますし、途中の一部だけのご依頼でも対応しています。必要に応じて司法書士・税理士もご紹介します。

行政書士(当事務所)
遺産分割協議書の作成
相続関係説明図の作成
戸籍収集代行
各種書類の整理・サポート
司法書士(ご紹介)
不動産の相続登記
(2024年4月より義務化)
相続放棄・限定承認の
申立書作成
税理士(ご紹介)
相続税の申告・納税手続き
準確定申告

三重県鈴鹿市の行政書士事務所

相続手続きについてお気軽にご相談ください

初回相談無料・三重県全域・出張対応可

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お電話・メール・LINEにて受付中

まとめ

相続手続きの全体の流れをまとめると次のとおりです。

葬儀
直後
遺言書の確認・相続人の確定
戸籍収集で相続人を確定する
3か月
以内
財産調査・相続放棄の判断
農地(10か月)・山林(90日)の届出期限も確認
3か月以内
4か月
以内
準確定申告
税理士の業務
税理士へご相談を
10か月
以内
遺産分割・名義変更・相続税申告
税理士の業務
10か月以内

全体の流れを把握しておくことで、落ち着いて手続きを進めることができます。

【免責事項】本記事は一般的な情報提供を目的としており、法的助言を提供するものではありません。個別の事情により手続きや結果が異なる場合がありますので、具体的なご相談は専門家(行政書士・司法書士・税理士等)にお問い合わせください。
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