はじめに

はじめに

「うちの家族は仲がいいから、相続で揉めることはないだろう」

そう思っている方も少なくありません。

でも実際には、仲の良かった家族の間でこそトラブルが起きています。

「財産が少ないから関係ない」という思い込みも、意外な落とし穴になることがあります。

揉める原因は財産の多さではなく、「分け方が決まっていないこと」にあることが多いです。

この記事では、相続で兄弟が揉める本当の原因と、今からできる対策を解説します。

📋 この記事でわかること
相続で兄弟が揉める4つの本当の原因
「普通の家庭」ほど危ない理由
親が元気なうちに今からできる対策

相続で兄弟が揉める4つの本当の原因

相続で兄弟が揉める4つの本当の原因

「性格が合わない」「昔から仲が悪い」というのは表面上の話です。実際に揉めているご家族を見ていると、根本的な原因はほぼ以下の4つのどれかに行き着きます。

原因①分け方が決まっていない

遺言書がなく、親の意思が残されていない場合、残された家族全員で「誰が何をもらうか」を話し合って決めなければなりません。

この話し合いに期限はありませんが、全員が合意しないと一切の手続きが進まないという特徴があります。一人でも「納得できない」と言えばそれで止まります。

⚠ これが最も多い原因です
揉めているように見えても、実際は「誰も損したくない」という当然の気持ちがぶつかっているだけです。分け方さえ決まっていれば起きなかったトラブルがほとんどです。

原因②不動産など分けにくい財産がある

現金は人数で割れますが、実家・土地・農地などの不動産は簡単に分けられません。「誰が住むか」「売るか売らないか」で意見が割れやすく、感情的な対立になりがちです。

💡 典型的なパターン
長男が実家を相続したいが、次男・長女は「売って現金で分けてほしい」と主張。不動産の価値評価でも意見が合わず、話し合いが長期化する。

原因③介護の貢献が評価されていない

長年にわたって親の介護をしてきた子どもが、他の兄弟と同じ取り分しか認められないと「なぜ同じなのか」という不満が生まれます。

介護した分を考慮してもらえる制度はありますが、認められるためのハードルが高く、実際には不満を抱えたまま終わることも少なくありません。

💡 遺言書があれば解決できます
介護をしてくれた子どもに多く残す、という親の意思を遺言書に書いておくことで、このトラブルを未然に防ぐことができます。

原因④過去の贈与・援助への不満

「長男は家を建てるときに親から援助してもらった」「学費を多く出してもらった」など、生前に受けた贈与や援助が相続時の火種になることがあります。

こうした過去の援助を相続時に考慮する仕組みはありますが、証明が難しく感情的な対立になりやすいです。

💡 用語の説明
生前に受けた援助や贈与は、相続のときに「もらいすぎ」として計算に含まれることがあります。ただし証明が難しく、感情的な対立になりやすいです。

「普通の家庭」ほど危ない理由

「普通の家庭」ほど危ない理由

「うちは財産もないし、仲も良いから大丈夫」という家庭が、実は一番準備が遅れやすいのです。その理由は2つあります。

財産が少ないほど揉めやすい
財産が多い家庭は専門家に早めに相談する傾向があります。一方、「たいした財産もないから」と準備を後回しにした結果、分け方が決まらないまま相続を迎えるケースが多いです。
仲が良いほど話し合いができていない
仲の良い家族ほど「相続の話を切り出すのは縁起が悪い」と感じ、事前の話し合いを避けがちです。いざ相続が発生すると、初めて意見の食い違いが表面化します。
⚠ 悲しみの中で話し合いをしなければならない
相続は親が亡くなった直後に始まります。悲しみと疲労の中で、慣れない手続きをしながら兄弟と財産の話をしなければなりません。事前に準備がなければ、感情的になるのは当然です。

今からできる3つの対策

今からできる3つの対策

原因がわかれば、対策は難しくありません。「うちは大丈夫」と思っていた方も、親が元気なうちに動けば間に合います。

対策①遺言書を作っておく(最も効果的)

原因①〜④のほぼ全てに対応できるのが遺言書です。「誰に何を渡すか」という親の意思が法的効力を持った形で残っていれば、子どもたちが揉める余地がほぼなくなります。

特に公正証書遺言は無効になるリスクがほぼなく、相続発生後の手続きもスムーズです。

💡 付言事項も活用しましょう
遺言書には財産の分け方だけでなく、「介護をしてくれた○○へ感謝の気持ちを込めて」など家族へのメッセージ(付言事項)を添えることができます。法的効力はありませんが、残された家族が納得しやすくなります。

対策②財産目録を作っておく

「どんな財産があるか」が不明なまま相続が発生すると、財産の洗い出しだけで膨大な時間と労力がかかります。特にネット銀行・証券口座・保険などは見落としが多いです。

親が元気なうちに、預貯金・不動産・有価証券・保険などを一覧にした財産目録を作成しておきましょう。遺言書を作る際の土台にもなります。

対策③親の気持ちを家族で共有しておく

遺言書があっても、その内容を子どもたちが初めて知るのが相続発生後では「なぜこんな分け方なのか」という不満が出ることがあります。

親が元気なうちに「介護をしてくれた○○に多く残したい」「実家は長男に継いでほしい」などの気持ちを家族で共有しておくと、遺言書の内容への納得感が高まります。

当事務所でできること

当事務所でできること

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親の財産を把握しておきたいが、どう整理すればいいかわからない
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まとめ

まとめ
原因
分け方が決まっていない・不動産がある・介護の貢献が評価されない・過去の贈与への不満。財産の多寡ではなく「決まっていないこと」が揉める本当の原因
危険
「財産が少ない」「仲が良い」家庭ほど準備が遅れやすく、トラブルになりやすい
対策
遺言書・財産目録・家族間の共有。親が元気なうちに動き出すことが最大の対策

相続トラブルは「性格の問題」ではなく「準備の問題」です。遺言書一枚で防げたトラブルは少なくありません。今日の一歩が、家族を守ることにつながります。

【免責事項】本記事は一般的な情報提供を目的としており、法的助言を提供するものではありません。個別の事情により手続きや結果が異なる場合がありますので、具体的なご相談は専門家(行政書士・司法書士・税理士等)にお問い合わせください。

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